【TUSSY's 90's HIPHOP Select】

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『COCOLO MAGAZINE #4 ~2014 WINTER ISSUE』


が発行されました。その中にオススメのCDを紹介するコーナーがあって、そこに原Q氏から依頼を受け原稿を書いたのですが、テーマが"俺の90'Sヒップホップ"ということで思い入れが強すぎたためか、「長過ぎるわっ!」との一言により最終的にショートな文書になりました。が、せっかく書いたのでもったいなと思ったのでBLOGで投稿してみます。休日の暇つぶしににでもしてみて下さいぃぃぃ!!




【TUSSY's 90's HIPHOP Select】


 自分の原点ともいえる90'sのHIPHOPを5枚だけ選ぶというのは中々難しいんですが、やはり当時の衝撃がデカかったものをUSアルバム単位で選びました。(シングルとか日本語RAPも入れ出すと、こんなもんじゃ全然足りないので...)
同世代以上のオッさん達からすると、「そんなん知ってるわ〜!」的なものなので、はっきり言うて見なくていいですw
90年代にまだ産まれてなかったり、H&MでWのマークを知らずに買って着てるヤングな人たちに向けて、これだけは聞いておいて欲しいというセレクトになっています。

未だに90年代がHIPHOPの黄金期との意見が根強くありますが、自分は日々進化していくものこそがHIPHOPだと思っていますので、あくまでも良い意味で、過去のものという感じですかね。ただ、やはり現在も生き残っているアーティスト達のスタート地点がここだったということは紛れもない事実でありますし、サンプリングアートもこの年代で一つの頂点を極めたような気もします。実際、タイムレスな今でも聴くに耐えうる作品が多くリリースされたのも90年代だったかもしれません。

と、まっ、長々と説明しましたが要はHIPHOP好きなら絶対聴いとけ!って事です。最初は意味なんか分からなくても大丈夫。かっこいいと感じるかどうかが肝心なんですわな!!


01.『NAS / ILLMATIC』

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問答無用!これが嫌いならHIPHOPを聴かんでええ!って、ぐらいの1枚。最近では映画も公開されリリース20周年を迎えた、神の子、GOD'S SONことNASの衝撃のデビューアルバム。年がバレるが高校の時に聴きまくったアルバムで全曲がクラシック。そのリリックは様々な曲でサンプリングされ、「人生はビッチみたい(にどうなるか分からない)」、「睡眠は死のいとこだ」などに代表されるヤバすぎるパンチラインが死ぬほど聞ける。
プロデューサーもDJ PREMIER、PETE ROCK、Q-TIP、LARGE PROFESSORなど全員凄くて、まさにこの当時のオールスターであり、そのプロデューサー名を見たら全部買えってぐらいに、まさに全てがイルマティックな1枚! 俺の中ではNO.1ヒップホップアルバムで、これを超えるものは未だに無い。これに限らず全て国内盤CDを買って対訳を読めば、更にディープにハマれます。




02.『NOTORIOUS B.I.G. / READY TO DIE』

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デブ=かっこいい!!この法則にウソは無い。2 PACと並び、今では伝説と称されるビギーの1stアルバム。パフィー(現、ディディですか?この人名前変えまくるのでよく分かりませんが...)のトータルプロデュースにより、今聞くと非常にバランスの取れた最高のアルバムになっていると思うし、何よりビギー自身のRAPがヤバすぎる!声、フロー、ライムデリバリー、内容、トピック、ユーモアさ、フリースタイルの旨さや、JAY-ZからLIL' WAYNEやWIZ KHALIFAまでもが真似をしたと言われる、リリックを紙に書かずに歌うやり方など、どれを取っても完璧と言える。
そして、RAPする前からプッシャーとしても有名だったとか、ディールの合間にフリースタイルをレックしたデモテープがソースマガジンに載ったりなど伝説を語り出すと切りが無いのでこの辺でやめときますが...とにかく、偉大なMCを語る時に必ず選ばれるMCであることは間違いない。これも必聴!!




03.『JAY-Z / REASONABLE DOUBT』

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現在のHIPHOPシーンの帝王として君臨するJAY-Zの原点の1枚。ビギー無き後のNYを背負い、この後からアルバム、シングルヒットを連発しまくりで今に至るわけだが、ある意味この時からスタイルが変わって無いのが素晴らしい!当時はそのハスラー的なリリックに対して批判の声も多かったようだが、今となってみればどこ吹く風といった感じで、その内容と実生活をリンクさせてリアルさを出すといったやり方が出来るのは他にはKANYE WESTだけ。
またビジネスマン(JAY-Zの言葉を借りると「俺自身がビジネスなんだぜっ!」というパンチラインもありますが)としても長けており、自らレーベルを立ち上げたり、BLOOKLYN NETSのオーナーになったりと、50 CENTなどと比べてもヘッズに夢を与える辺りが粋な感じがします。そして俺もあまり人の事は言えないが、あの顔面でビヨンセまで嫁にしてしまうなど、まさにアメリカンヒップホップドリームを体現してる男といえる。本人もこのアルバムが最高傑作と言うほどのクラシック!!




04.『SNOOP DOGGY DOGG / DOGGYSTYLE』

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最近ではすっかり、ゆるキャラ化した感のあるスヌープだが、このデビュー当時は超イケイケのギャングなイメージで実際、殺人未遂で訴えられたりなど話題に事欠かず、センセーショナルに取り沙汰される中でリリースされた1stアルバム。
トータルプロデュースは泣く子も黙るDR.DREでこの後、50 CENT、THE GAME、EMINEM、KENDRICK LAMARへと繋がるタッグもこのスヌープとのアルバムが最初。今でもクラブで掛かるヒット曲のオンパレードで、いわゆるG-FUNK(!)の流れに乗りセールス的にも爆発した。リリックも誰もが口ずさんでしまう分りやすさと、ユルユルなのに何故かカッコ良いフローといい全てに華があり天才と言っても過言では無いと思う。
しかし、サグでブリブリなイメージとは裏腹に、若手、クルーのフックアップや人種感の融合を試みたり、子供のアメフトチームを作ってみたりと、やることはしっかりやってるとこもポイント高し。今でも聞けばジン&ジュースを飲んでローライダーに乗りたくなる最高の1枚!




05.『WU-TANG CLAN / ENTER THE WU-TANG (36 CHAMBERS)』

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こいつらのデビューの衝撃も半端じゃなかった!
今で言うとA$APとかに通じるクルーで、全員スタイルが違うのに全員ヤバいという、ある意味最強のクルー。あのDRAKEが「WU-TANG FOREVER」という曲を作ってしまうほど影響力があり、そのWU-TANGの原点とも言えるアルバムがこれ。
一聴するとRZAによる歪んだ音質の悪いビートに正直「これ、何?」と思うかもしれないが、そこがまた彼らなりのオールドスクール感であり(事実、当時のインタビューで「俺らがオールドスクールを取り戻したる!」的な発言もしていた)、そこに集団RAPが絡み合って1度ハマると抜け出せない中毒性がある。
完成度という点ではこの1stアルバムを超えるモノはこいつら自身作れていないが、グループでデビューしてそこから各メンバーがさらにソロアルバム(これも1枚目はどれもクラシック!)を出して行くというやり方は当時としては本当に斬新だったし、カンフーを取り入れたり、WU-WEARやクラークスを流行らせたりと、やることなすこと全てがイケてて現地USはもちろんのこと、ここ日本でも相当なインパクトを与え数々のクルー(雷、ニトロ、そして俺ら韻踏など)を産み出したと思う。
俺がヒップホップに求める要素の一つ、狂気さというかパンク感を最も感じさせるグループの奇跡の1枚。



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このブログ記事について

このページは、ifkが2014年11月24日 12:59に書いたブログ記事です。

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